観ました?ちょっと古い映画ですが。
この中で、主人公が
ピアノは88鍵という縛りがあるからこそ、その中で自由に演奏することが出来る、もし鍵盤が無限にあったとしたら自分は途方に暮れる、というセリフを言う下りがあります。
正確にはどう言ったか覚えてませんが、このような意味のことです。
折に触れ、思い出すセリフです。
制約というのは自由を生み出す大事な要素なんですね。
ジェイク・シマブクロさんのウクレレの自由なこと!
ギター弾きから見ると、ウクレレって不自由な楽器に見えちゃう。
弦も4本だし、フレットも少ない。
制約と自由って相反するような言葉だけど、制約があるからこそ自由なんだとも、あるいは「自由を感じることができる」とも言えるかも。
僕は長年MicrosoftのWordが苦手で、設計書なんかもExcelを使って作っていました。世にいう「Excel方眼紙」ってやつです。
全てのカラムを小さくしてあたかも方眼紙のようにして使う。
しかし、今思い返すと、僕の設計書嫌いはこのあたりが原因だったかも知れない。
Excelって、右にも下にも無限じゃないですか。
いや、実際は有限ですけど。
まっさらなシートを前に何をどう書くか途方に暮れる。
これが「海の上の~」の主人公がいう途方に暮れるなんじゃないかと。
最近、Wordやパワポをよく使います。好んで使います。
それは立ち上げるとすでに「枠がある」からです。
安心するんです。その枠に収まるように考えれば良い。
変な話、「心が自由になる」わけです(笑)
この本で紹介されている「PDCAノート」も、実はある種の「制約」だな、と感じました。
読んですぐに真似てみました。ノートに線を引く。予め。
書くことの制約を課すわけです。
これはまっさらな白紙のノートを目の前にするよりずっと「楽ちん」です。
制約の中で、制約に縛られながら「自由に」書ける。
ノートは書かなきゃならない。絶対に。今の自分はそうです。
人にとってはどうか分かりませんが、自分には、今目の前に転がる「やらねばならぬ事」は明らかに自分のキャパを超えていて、書かねば整理がつかない。
書いてもつかないですが。。
思えば、偉人はみな等しく、「己に制約を課す」ことで偉業を成し遂げて来たとも言えますよね。
PDCAと言えば、泣く子も黙る効率化手法の代表格です。
しかし本書は、そのPDCAの形を借りて、「己に制約を課す」やり方を説いたものだ、と勝手に解釈しておるのです。
「1冊のノートで、行動、思考、結果が飛躍的に改善する」
PDCA本なので、こういう書き方になりますわな。
そこを僕はこう捉えました。
「1冊のノートで、行動、思考が飛躍的に自由になる(かも知れない)。結果はあなた次第!」
書くというのはいいことです。
そして、どう書くか斟酌して時間を潰すより「書き方が決まっている」なかで自由に思考する、のが楽をする方法だと、思う今日この頃です。
思えば、プログラミングという作業も制約のオンパレードです。
しかし、だからこそ「楽しい」のかも知れない。と思いませんか?